宮内凛太郎のモノクロ散歩

街の風景や鉄道などの「ほっこり写真」をモノクロ中心に掲載

若桜鉄道:若桜駅レトロカフェで紡ぐひととき

若桜駅に一歩足を踏み入れると、そこには懐かしさと温かさが溢れる空間が広がっていました。

「レトロな扉の向こうに」

木目の柱やレトロな装飾が施された駅舎は、まるで昭和の時代にタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。

その中心にあるのが「若桜カフェ」です。このカフェは、訪れる人々に一息つけるだけでなく、心をほっと温める特別な場所です。

 

カフェの中は、陽の光が差し込む優しい空間でした。テーブルに座って外を眺めると、ゆったりとした時間が流れているのを感じます。

「温もり溢れるカウンター」

ある日、カフェを訪れると、地元のおばあちゃんがスタッフと笑顔で言葉を交わしていました。

「懐かしさに包まれた人々」

まるで毎日の日課のように、彼女はお気に入りの席に腰を下ろし、コーヒーを楽しんでいます。その姿からは、この場所が地元の人々にとって、単なる飲食の場ではなく、交流と憩いの場になっていることが伝わってきます。

また、カフェの隅では若い女性がカメラを構え、一つひとつのディテールを丁寧に写真に収めていました。

「瞬間を切り取る女性の視線」

壁に飾られた古い写真や、手書き風のメニュー、レトロな照明器具。どれもこの場所の個性を象徴しているようで、彼女のレンズ越しにどのような物語が映し出されるのか、想像が膨らみます。

テーブルには、地元の名物である「汽車の焼き印入りクッキー」が置かれていました。

「SLの焼き印クッキー」

このクッキーは、若桜鉄道のSLをモチーフにした焼き印が特徴で、見た目も味も素朴で心温まるものでした。一口食べると、まるで子どもの頃のおやつを思い出すような懐かしさが口いっぱいに広がります。

観光客も鉄道ファンも、このクッキーを手にすると自然と笑顔になっていました。

 

若桜カフェは、観光客と地元の人々が自然と交わり合う場でもあります。お互いの存在を感じながらも、それぞれが思い思いの時間を楽しんでいるのが印象的でした。カフェの温かい雰囲気と若桜鉄道のレトロな駅舎が相まって、ここで過ごす時間は日常を忘れさせてくれる特別なひとときとなります。

「静寂と暖かさの間に」

私はここがただの飲食店ではなく、地元の歴史や人々の思いが詰まった場所なのだと感じます。若桜駅若桜カフェは、どこか懐かしく、そして新しい発見に満ちた素敵な場所です。


またいつかこの場所を訪れ、時間を忘れてのんびりと過ごしたいと思います。そのときには、きっと新たな魅力を見つけられるはずです。

 

 

わかさカフェ Retro 豆知識

 

若桜鉄道の終着駅である若桜駅に併設された「わかさカフェ Retro」は、昭和初期の風情をそのままに残した魅力的なカフェです。この駅舎は国の登録有形文化財に指定されており、訪れる人々に歴史を感じさせる独特の空間を提供しています。駅舎のレトロな雰囲気と相まって、カフェ内も懐かしさに溢れた木目調のインテリアや昔ながらの装飾が特徴です。

このカフェでは、地元の食材を生かしたメニューが豊富に揃っています。中でも人気の「SLクッキー」は、鉄道好きにはたまらないデザインで、旅の思い出やお土産としても大変好評です。季節に応じたスイーツや軽食も楽しめるため、カフェタイムには多くの観光客や地元の方々で賑わいます。

また、わかさカフェ Retroは、ただの飲食店としてだけでなく、地域に密着した交流の場でもあります。地元のお年寄りが集う様子や、子どもたちが楽しそうに笑顔を見せる光景は、このカフェの温かさを象徴しています。観光客にとっては、旅の合間に一息つける癒しの場であり、地元の人々にとっては日常の一部となる特別な存在です。

カフェからは、若桜鉄道の列車を間近で見ることができ、レトロな列車とカフェの風景が調和して、どこか懐かしい旅情を感じさせます。若桜駅周辺には観光スポットも多く、わかさカフェ Retroは、旅の計画を立てる拠点としても便利です。

このカフェを訪れる際には、事前に営業時間や定休日を確認しておくと安心です。四季折々の風景と共に、若桜駅とわかさカフェ Retroで過ごすひとときは、忘れられない思い出となることでしょう。昭和の懐かしさと地元の温かさを体感できるこの場所で、心ゆくまでゆったりとした時間をお楽しみください。

若桜鉄道:若桜駅までの旅。終着駅で見つけた記憶の断片

若桜駅までの旅、終着駅で見つけた記憶の断片

郡家駅を出発した若桜鉄道の列車は、古いレールを軋ませながら、ゆっくりと旅を進めていきました。

ディーゼルエンジンのリズミカルな音と窓から差し込む柔らかな光が車内を包み、乗客たちはそれぞれの時間を過ごしていました。終点、若桜駅。この駅に辿り着くまでの旅路は、どこか懐かしく、そして心に深く刻まれるものでした。

 

終着駅に近づくにつれ、列車は徐々に速度を落とし、やがてホームに静かに滑り込みました。

到着した列車、ホームで佇む存在感

堂々と停車した車両の姿は、まるでこの地の守り人のように見えます。「1930」という数字が刻まれた車体は、歴史とともにこの線路を走り続けてきた証。その存在感は、乗客だけでなく、訪れる人々の心に深く響きます。

 

若桜駅の木造駅舎は、時間を越えて訪れる者を迎え入れる大きな懐のようでした。

木造駅舎と一仕事終えて詰め所に戻る鉄道員の方


柱の傷や色褪せた壁は、長年この地で役目を果たしてきた証拠。それは列車とともに歩んできた軌跡でもあります。駅舎の中には昔ながらのベンチが並び、訪れる人々を静かに見守っています。

下車した男性はどこへ向かうのか

列車から降りる旅人の背中に、ふと目を奪われます。大きな荷物を抱え、ゆっくりと歩むその姿には、旅の終わりと始まりが同居しているように見えました。

この駅で降りるという決断には、それぞれの物語があるのでしょう。背中越しに見える駅舎と車両は、その物語をそっと包み込んでいるかのようでした。

 

 

ふと視線を下に向けると、車両を繋ぐ連結幌が目に入ります。

連結幌に隠された技術と情熱

その鉄の質感と細かなディテールには、鉄道というシステムの力強さと機能美が凝縮されています。普段は目立たない部分ですが、この終着駅ではその存在感が特別に感じられました。

 

 

列車の横には大きく描かれた「若」の文字。この一文字には、若桜という地名だけでなく、この鉄道が守り抜いてきた誇りと人々の想いが込められているようでした。

 

「若」の文字が語る列車の誇り

駅の名前と列車のデザインが織りなす調和が、訪れた人々に深い印象を与えます。

 

 

ホームの端で、一人の男性がカメラを構えています。

車両の顔に魅了されるカメラマン

彼の視線の先には、列車の「顔」がありました。特徴的な車両デザインを切り取るその姿勢には、列車への愛情と探究心が溢れていました。

この場所でしか撮れない一瞬を求めるカメラマンの姿が、風景に新たな物語を与えています。

 

運転手の穏やかな背中

運転手の穏やかな背中

列車の運転手さんが窓の外を眺めながら一息ついていました。長い運転を終え、役目を果たしたあとの穏やかなひととき。

彼の背中からは、列車を走らせるという責任感と、この終着駅で得られる安堵感が伝わってきました。

 

終着駅での静かな営み

ホームの向こう側では、保線区員が車両を入念に点検しています。終点だからこそ、この先の旅路に向けた準備が丁寧に行われるのです。

足元のレールに刻まれた傷跡は、この場所が長年多くの列車を迎え入れてきた証拠。そこには、若桜駅の静かな物語が続いていました。

 

名残惜しく車両のテールをおさめて改札へと向かった

若桜駅は旅の終わりであり、同時に始まりでもあります。この駅で見つけた光景と記憶は、列車に乗る者だけでなく、この地を訪れるすべての人にとって特別なものとして心に残り続けることでしょう。

 

 

若桜鉄道 若桜駅豆知識

 

若桜駅は、鳥取県八頭郡若桜町に位置する若桜鉄道の終着駅で、昭和5年(1930年)の開業以来、多くの人々に愛されてきた場所です。その駅舎は歴史を感じさせる木造建築で、平成26年(2014年)には国の登録有形文化財に指定されました。古き良き時代の風情を今に伝えるこの駅舎は、訪れる人々に懐かしさと温かさを与えてくれます。

若桜駅には、昭和の鉄道文化を今に伝える貴重な設備が残されています。駅構内に保存されている蒸気機関車「C12形167号機」は、かつての鉄道の主役として活躍した姿そのままに展示されており、整備の行き届いたその姿は、多くの鉄道ファンや観光客を魅了しています。また、蒸気機関車の方向転換に使用された転車台も現役で稼働しており、観光イベントの際にはその動きを間近で見ることができます。これらの施設は、若桜駅ならではの魅力と言えるでしょう。

駅周辺の街並みもまた、昭和の雰囲気を色濃く残しています。駅前には昔ながらの商店や喫茶店が点在し、そこを歩くだけでまるでタイムスリップしたかのような気分を味わえます。この地域全体が、昭和レトロの空間として、訪れる人々を引きつけています。さらに若桜駅は、その趣のある風景から映画やテレビドラマのロケ地としても度々利用されています。静かで穏やかな終着駅の佇まいは、映像作品の中で物語の情感を引き立てる役割を果たしています。

若桜駅を支えているのは、地域の人々の熱意と愛情です。若桜鉄道全体を盛り上げようと活動する「若桜鉄道応援隊」は、イベントの開催や駅の管理に尽力し、この駅が地域の誇りとして維持されるよう支えています。その姿勢は、訪れる人々にも温かさとして伝わってきます。

駅名標に書かれた「若桜」という名前もどこか愛らしく、その隣に記された「たんぴ(丹比)」という次の駅名は、ひらがなの柔らかな印象も相まって、ローカル線の素朴な魅力を象徴しています。さらに、若桜駅の周囲には豊かな自然が広がり、春には桜、秋には紅葉と、四季折々の景色が楽しめます。この自然と調和した景観が、訪れる人々に癒しを提供しています。

若桜駅は単なる鉄道の終着点ではなく、歴史や文化、地域の人々の想いが詰まった特別な場所です。訪れるたびに新たな魅力を発見できる、そんな奥深い駅として、多くの人々に親しまれています。

若桜鉄道の車窓から:郡家駅から若桜駅への旅の途中で

若桜鉄道の佇まい」

2024年10月、私は鳥取県を走る若桜鉄道に足を運びました。このローカル線は、郡家駅から若桜駅までのわずか19.2キロを結ぶ短い路線ですが、その中には驚くほど豊かな物語と風景が詰まっています。

列車がディーゼルエンジンの音を響かせながら進むたびに、少しずつ現実が遠のき、時間がゆっくりと流れ始めるのを感じました。

郡家駅ホームの静寂

郡家駅に降り立つと、すぐにその静けさに包まれます。木造の駅舎は、まるで時代を超えて存在しているかのようで、懐かしい空気が漂っていました。

列車を待つ間、周囲を歩きながら駅舎やホームをじっくり眺めてみました。歴史のある木の柱には、無数の手が触れたであろう痕跡が残り、長い年月を感じさせます。

「味わい深い   サボ」

列車には、若桜と郡家・鳥取を往復している旨が記された行き先表示板(サボ)が掲げられ、これから始まる旅を静かに後押ししているようでした。

 

列車が到着すると、私は車内に乗り込みました。木製の床が優しい光を反射し、窓から差し込む自然光が作り出す空間は、神秘的ともいえる静けさを持っていました。

「光が差し込む若桜鉄道の車内」

天井には吊り革が揺れ、まばらに座る乗客たちは、それぞれの思いを胸に窓の外を眺めています。

車内に響くディーゼルエンジンの音と振動は心地よく、遠くから聞こえる鳥の声や風の音と混ざり合い、この路線ならではの独特なリズムを奏でていました。

 

車内を歩いていると、前方の車両と連結された部分に目が留まりました。

「連結器上の鉄板が語る歴史」

重厚な鉄板が光を受けて輝き、時の流れを物語るような錆びの模様が浮かび上がっています。その上を歩くと、金属の響きが足元から伝わり、列車と一体になった感覚を味わえました。

「列車内でシャッターを切る旅人」

ふと振り返ると、一人の男性がカメラを手に車内の写真を撮っている姿が目に入りました。静かにシャッターを切る彼の表情からは、列車やこの風景への深い愛情が伝わってきます。

「いい旅ですね」と言葉を交わすと、彼は軽く頷き、再びカメラを構えました。この列車に乗る人たち一人ひとりが、この瞬間を特別なものとして心に刻んでいるように感じられました。

若桜駅へ向かう途中で

列車は郡家駅を離れ、若桜駅へと向かって進んでいきます。車窓から見えるのは、緑が広がる田園風景や山の稜線、小さな集落です。

何気ないその風景は、都会の忙しさを忘れさせてくれる静けさと安心感を与えてくれます。途中の無人駅に停車すると、一瞬だけ響くエンジン音の静寂が、まるで自然の息遣いと調和しているかのように思えました。

「車内に響く静かな足音」

若桜駅までの旅はまだ途中ですが、この路線が持つ魅力はすでに私の心に深く刻まれています。

進むたびに変わる光景と響き、そして乗客や列車そのものが語る物語に、思わず写真を撮り続けてしまいました。

若桜鉄道は、ただ移動するための手段ではなく、時の流れを感じながら自分自身を見つめ直す旅の道具です。

この先の若桜駅で何を見つけるのかを楽しみにしながら、私は車窓の景色を眺め続けました。

 

 

若桜鉄道豆知識

若桜鉄道は、鳥取県を走る全長19.2kmのローカル線で、JR因美線郡家駅若桜駅を結ぶ第三セクター鉄道です。1987年に国鉄特定地方交通線廃止に伴い設立され、地域に根差した運営を続けています。沿線には田園風景や小さな集落が点在し、訪れる人々にどこか懐かしさを感じさせる風景を楽しませてくれます。

この鉄道の象徴とも言えるのが、昭和初期に建設された駅舎や鉄橋、トンネルの数々です。若桜駅舎や鉄道施設の一部は国の登録有形文化財に指定されており、歴史の息吹を感じられる貴重な存在です。また、若桜駅にはC11形蒸気機関車が保存展示されており、鉄道ファンにとっても人気のスポットとなっています。

さらに、若桜鉄道は地域住民やボランティアの支えを受けながら運営されています。沿線の駅や車両の清掃や装飾には地元の人々が協力し、訪れる人々を温かく迎え入れる努力が感じられます。こうした地域とのつながりが、若桜鉄道の魅力をさらに高めています。

気動車による運行は、ディーゼルエンジンの特徴的な音と振動が楽しめる点でも特徴的です。観光列車として運行される際には、地元の特産品やイベントが組み込まれることもあり、訪問客にとって特別な体験を提供しています。

都会の喧騒から離れ、若桜鉄道での旅は、ゆっくりと流れる時間の中で過去と現在が交差するひとときを体験できる貴重な機会です。ローカル線ならではの素朴な温かさと、歴史的価値を併せ持つこの鉄道は、訪れるすべての人に新しい発見と心の癒やしを与えてくれます。

宮内凛太郎のデイリーフォト 開店しました!

皆様初めまして。

ちょっとした街の風景や鉄道の写真などを中心に撮り歩いています宮内凛太郎と申します。

 

京都を拠点に活動をしています。

 

モノクロ写真が好きで、モノクロを中心に撮影をしています。

 

ですが、時にカラーも織り交ぜながら、どこか懐かしいノスタルジックな雰囲気を大切にして、皆様にほっこりとして頂けるような写真をお届けできたらと思っています。

 

嵐電 四条大宮駅

嵐電 四条大宮駅

嵐電 四条大宮駅

本日は開店日なので、まずは私が大好きな嵐電のショットを1枚。

 

京都の町中をオモチャのような可愛い車両が走る姿は、とにかく「素敵」です。

 

阪急  嵐山駅

阪急 嵐山駅

阪急 嵐山駅

続いては、これまた愛してやまない阪急電車の嵐山駅での風景を1枚。

 

私は関東出身ですが、関西以外の鉄道ファンにとって、阪急電車のマルーンカラーは憧れの的です。

 

比較的個性の弱い関東の鉄道車体に囲まれて育った私が、高校生の時に初めて阪急電車のマルーンカラーの車体をみた時の衝撃は、今も忘れることはできません。

 

ピカピカに磨かれ、怪光美を放って美しく光る小豆色の車体。

 

関東では絶対にお目にかかれない独特な美しさを放つ車体は写真欲を無性にかき立ててくれます。

 

こんな感じの写真を隔日でアップしていきたいと思っておりますので、どうか皆様、よろしくお願い申し上げます。